「本の通りにやっても痩せない?」

書店には沢山のダイエット本があります。
皆さん、これらを参考に必死に真面目に忠実にこなしているのに思いどおりの体にならない、と言います。

中には無理に回数を増やして腰や膝を痛めてしまう人もいます。

少し酷なようですが、
トレーニングにおいては、必ずしも「努力」と「成果」は比例しません。

それは、「守るべきルール」と「効果を出すコツ」があるからです。

例えば野球が上手くなるのに素振りせずに上手くなる事はないし、かといって素振りだけでバッティングが上手になるわけではありません。

これをトレーニングに置き換えた場合、次の3つが重視なカギとなります。

正しいフォームで行う
実はこれが「本のとおりにやったのに効果が出ない」一番の原因でもあります。
最大の理由は、ほとんどの人が「トレーニング回数」に意識がいってしまうから。

スクワットを例に挙げれば、ただ椅子からの立ち座り動作のようにやれば、さほど体力のない人でも何十回もする事が可能です。

しかし正しいフォームで行おうとすると、普段鍛えている人でも十数回で限界に達します

適切な負荷をかける
たとえば、腹筋50回を毎日続けるとしましょう。1ヶ月後には筋肉が慣れてきて、たいした負荷じゃなくなってきたりします。

そのときどきの筋肉のレベルに合わせた負荷をかける事が更なる変化を起こすのです。

分かりやすいのが、
限界と感じてから、あと3回!
トレーニング業界では当たり前の
黄金の法則です。

適切なインターバルを取る
これは、ほとんどの人が見落としている盲点です。大手のジムなどでは、自分のペースでマシンを使うことは至難の業です。

人気のマシンは空くのを待たなければならないし、同様に次に使いたがる人がいる場合には気になってなかなか自分の思うようにトレーニングができません。

残念ながら、休日にいくら長い時間ジムにいてトレーニングをしていても、正しいインターバルが取れていなくては、ほとんど効果がないと言ってもいいほどなのです。

実は一人でトレーニングしていて効果が出ないのはこれが原因であるケースがとても多いんです。

筋肉が発達する仕組みは、筋出力の50%を超えて初めて効果的となります。

1セット目は全力を出しているつもりでも全能力の40%程度、運動経験のほとんどない人は30%程度しか出していないと言われています。

2セット目で40%、3セット目で50%を超えて、効果的なトレーニングになるようにできています。

脳は、今の筋肉量では余裕がない(危険)と感じることで、筋肉を発達させる指令を発します。

そのセンサーが働くのが、上記の50%!
このラインから筋肉が損傷を起こすので、そのあたりと関係しているのではないかと言われています。

トレーニングで「もう限界!」
と思うあたりから、
もう一踏ん張りしたくらいで、ようやく50%を超えているくらいでしょう。

インターバルの時間は基本的に1分を目安に。最大90秒を超えると、せっかくの負荷がゼロにリセットされてしまいます。

筋肉負荷の積み上げができず、セットごとにゼロに戻ります。

自宅での自重トレーニングの場合なら、最大でも30秒を超えるとリセットされてしまうので、基本的にはインターバルはとらないくらいの勢いでやる必要があります。

適切なインターバルの取り方については、また後で取り上げたいと思います。

以上が「3つの効果が出るルール」になります。
何年もジムに通ったり、何冊もトレーニング本を実践したけど思いどおりの効果が得られなかったという人は、この3点が原因だった可能性がとても大きいでしょう。


参考文献

鍛えていないと稼げません~身体づくりで生産性をあげよう
角谷リョウ